【日常の中に潜む恐怖】存在しない老婆

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    JUGEMテーマ:コラム


    目をこらしてみると、日常の中に潜む恐怖というものは

    様々な所に存在しているということがわかります。

    怖いなぁ。嫌だなぁ嫌だなぁ。なんてことを稲川淳二ばりに思っていると

    そういう出来事を知らず知らずのうちに引き寄せてしまうのかもしれません――。



    さて、先日、道を歩いていた時のこと。

    前を、腰の曲がった老婆がリアカーをひきながら歩いていました。

    それ自体は、しばしば見かける風景ですよね。

    しかし、よく観察してみるとある違和感が……。

    つまり、本来あるべき物がないんですよね。

    目には見えないが、ないと不自然なそれ。

    それは当然のごとく存在していなければならないわけです。

    存在していない――それが何を意味しているのか――。



    おばあちゃん 怪力

    ちょっと浮かせてるんですよね。そう――。

    ガラガラガラというあの音がないんです。

    いやいやそれ以前に、この体勢でリアカーを持ち上げるって

    どんだけ怪力やねん。と。

    どんな事情で、どんな心境やねんと。

    それらを踏まえて考えると、何気ない日常のなんと恐ろしいことか。

     

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